Red Hat Enterprise Linux 9.0 Betaがリリース
2021年になってようやくフィールドのインフラ環境では、RHEL8が導入されはじめたな、という印象でしたが、先月初旬にRedHat社から早くも「Red Hat Enterprise Linux 9.0 Beta」(以下、「RHEL9 Beta」という)がリリースされて利用が可能となりました。
What's new in Red Hat Enterprise Linux 9 Beta
Red Hat Enterprise Linux 9 Beta is here
例として挙げると、以下の機能が強化されているようです。
- OpenSSL3の実装
- rootユーザによるsshログインがデフォルト無効化
- gcc 11、Go 1.16、LLVM 12、Rust 1.54 など最新のコンパイラが付属
- glibc 2.34 によるパフォーマンスの向上、POSIX.1-2017への準拠の強化
- Python3.9がRHEL9存続期間中のデフォルトバージョンとして実装
一方で管理、運用面では大きな変更はなくRHEL8と同じ感覚で利用できるように変更が最小限に留められているようです。
メジャーバージョンアップの度に新たなコマンドを学んできた我々にとってはありがたい話です。。
そして CentOS Streamから構築された商用Linuxディストリビューション最初のメジャーリリースであり、これからもRHELは同様にリリースされていくようです。
今後 RHEL はオープンに構築し、コラボレーションによって推進するというコンセプトでオープンソース開発モデルに取り組んでいく方針のようです。
RedHatアカウント(無料のRed Hat Developerプログラムのメンバーを含む)があれば、誰でも入手可能となっており、筆者も試しにダウンロードして検証環境にRHEL9 Betaをインストールしてみましたが、確かにインストールまでは従来のRHEL8との違いは感じられませんでした。
前述のとおり、rootユーザでsshログインが出来なくなっていたのでインストール時に別途ユーザを作成するか、コンソールから「/etc/ssh/sshd_config」を編集して一時的にrootログインを許可することで、引き続き構築を進めることができますが、作業用のユーザを作成して、必要に応じてrootユーザにスイッチするのがセキュリティ上望ましい、というRedHatからのメッセージと言えるのではないでしょうか。
今後のリリース予定が発表されたらまたご紹介したいと思います。
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