「ChatGPT」について

今回はOpenAIが公開した「ChatGPT」について、少し触れてみたいと思います。

ChatGPTはOpenAIが公開したチャットボットで、従来のチャットボットと比べるとより自然な会話ができ、小論文を書いたり、果てはプログラムの作成まで実施できるとのことで、大規模言語モデル関連の話題は昨年末からChatGPT一色でした。
ただ、多くの人がChatGPTを使っていくにつれていくつかの問題も出てきました。その中でも一番大きな問題は「ChatGPTの回答は正しくない可能性がある」という点でしょう。
それは専門的な知識が必要なものだけではなく、例えば簡単な算数の問題なども間違えることがあるため、ChatGPTの回答をそのまま信じるということは非常に危険だといえます。
（ChatGPTのアカウントを持っている方は、「バットとボール問題」を出してみましょう。ChatGPTに正解させるまでに、意外と苦労をすると思います）
試しにChatGPTに「ChatGPTで使われているOSSについて」というトピックで記事を書いてもらいましたので、下記に掲載します。なお、ファクトチェックについては各自でお願いします。

ChatGPTで使われているOSSについて

ChatGPTはOpenAIによって構築された大型の自然言語処理モデルです。このモデルは、膨大な文章データを学習し、人間のように文章を生成することができます。
ChatGPTは多くのオープンソースソフトウェア (OSS) が使用されています。主に以下のOSSが使用されています。

• PyTorch
  ChatGPTはPyTorchという深層学習フレームワークを使って実装されています。PyTorchは人気の深層学習フレームワークの一つであり、高速な処理が可能なため、大型のモデルを扱うことができます。
• Transformers
  TransformersはOpenAIが作成した、自然言語処理に使用される大型のモデルを実装するためのライブラリです。ChatGPTはTransformersを使って実装されています。
• CUDA
  ChatGPTはGPUを使って学習を加速するためにCUDAというテクノロジーを使用しています。CUDAはNvidiaによって作成されたグラフィックス処理のためのAPIであり、GPUを使って高速な処理を行うことができます。

これらのOSSを使ってChatGPTは実装されており、自然言語処理タスクに対する高い精度を実現しています。

Microsoft、OpenAIに数十億ドル追加出資

そんなChatGPTですが、開発しているOpenAIに対して、Microsoftが数十億ドルの追加出資をするというニュースが流れてきました。
OpenAIは、かのイーロン・マスクら著名人が出資して立ち上げた非営利(非営利なのは立上げ当初。現在は「上限付き営利企業」)のAI研究企業で設立は2015年になりますが、Microsoftからの出資は2019年、2021年に続いて都合3回目となります。
Microsoftはすでに「Azure OpenAI Service」という、Azure上でGPT-3(ChatGPTの前身)が利用できるサービスを開始しています。
Microsoftとしては、この分野に関してはOpenAIを担いでいくことにしたみたいです。
そうなると、気になるのは我らがGoogleの動向です。

Googleの対抗策

ChatGPTが公開された後、GoogleはChatGPTが同社の中核事業にとって脅威であると受け止めたようです。

参考：グーグル、「ChatGPT」の脅威に対処するため共同創設者らの協力を要請か

Googleも大規模言語モデルとして「PaLM」を所有していますが、こちらはまだ一般に公開されていないためその実力に関しては未知数なところがあります。
しかしながら、紹介した記事にも記載されている通り、Googleの共同創設者たちに対してこの脅威への対処を依頼しているとのことですので、こちらも近いうちに一般公開されることになるではないかと予想されます。

今のところはChatGPTを公開したOpenAI＆Microsoft組が一歩リードといったところですが、これから先に想定されるGoogleの巻き返しも気になりますね。
今後も目が離せない分野になりそうです。

※本記事は弊社保守サポートサービスに加入された方向けの情報配信メルマガ「OSSサポートサービスメールマガジン」から転記しております。

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